Photo & Essay

◎  地の底 

前回は海底の写真でしたが、
今回は地底です。

その前に、
今回沖縄で感じたことがふたつあります。

一つ目はホテルのことです。
「浴衣・スリッパは室内だけにして下さい」
といわれました。
3泊、別々のホテルでしたが、
全部そうでした。
中でも2泊目のホテルには、
大浴場があるのです。
それに入るのも、
服を着て、
靴を履いて、
浴場まで行かなければなりませんでした。
ヨーロッパと同じです。

二つ目は水道の水です。
「沖縄の土地は石灰質だから、
硬水です。
水道の水は飲まないで、
ペットボトルの水にして下さい」
と添乗員がいいました。
これもヨーロッパ並みです。
でも飲んで見ると、
イタリアに比べたら飲めましたが・・・

この石灰岩が作り出した鍾乳洞に入りました。


玉泉洞

入り口にある石碑です。
パンフレットをみると、

日本第二位の長さ、
全長5kmを誇る玉泉洞は、
沖縄の美しい珊瑚礁からできたものです。
日本最多の100万本の鍾乳石が林立しており、
30万年かけて形成された東洋一の大鍾乳洞です。


日本第二位で、
東洋一だというのが、
よく分からない説明ですが
地底に壮大な洞窟が広がっています。


玉泉洞

その壮大さをお見せできる写真はありません。
暗いから近くの鍾乳石しか写せません。


玉泉洞

これはサービスのつもりでしょう。
ライトアップしていて、
色が変わるのです。
シャッターを切ったタイミングによって、
赤・青・黄などに変わります。


玉泉洞

洞穴の中には水が流れています。
暗いのに魚もいました。


玉泉洞

ツララのように細いのが沢山ぶら下がっています。


玉泉洞

上のツララと違って
巨大な岩になっています。
写真の上部に明るくみえるのは、
こちらへ歩いてきた通路です。

歩いて見れる洞窟の長さは890mです。
地上に出ると、
店やら古い家やら植物やらが
沢山あります。


セイロンベンケイ

鍾乳洞の地上に咲いていた花です。

セイロンベンケイ(方言名:ソーシチグサ)
ベンケイソウ科

アフリカ原産の多年草で、
1メートル以上にもなります。
葉は多肉質。
春になると茎の頂端に円錐花序の花を下向きに咲かせます。
琉球石灰岩地帯に多い雑草です。



セイロンベンケイ

掲示板には雑草と書いてありましたが、
美しい花です。


沖縄の写真はまだありますが、
今月下旬は予定が立てこんできました。
(長い旅行をするわけでないのですが・・・)
パソコンの前に座る時間が取れませんので、
しばらくお休みさせて頂き、
3月始めに再開したいと思っています。
よろしくお願い致します。


◎  美ら海 

美しい海を「美ら海(チュラウミ)」というそうです。


新原ビーチ

新原ビーチです。
沖縄島の南端に近い、
太平洋に面した海岸です。


新原ビーチ

ここで「グラスボート」に乗せてくれるということでした。
場所に着くと看板に「ガラスボート」と書いてあります。
グラスファイバー製のボートのことだろうが、
「ガラスファイバー」とはあまりいわないようだがと思いました。

乗ってみると、
船内には向き合って長いベンチがあり、
その間(船の中央部)に細長い木枠があります。
木枠の底(つまりは船底)にガラス板がはめ込んであって、
20人位が一緒に海底を覗けるようになっていました。
「ガラスボート」とは
ガラスの覗き窓のあるボートのことでした。


新原ビーチ

少し沖の方に出てから、
船を停めて海底を見せてくれました。
海底といっても、
水深2~3mです。


新原ビーチ

船もゆるいながら進みますし、
魚も動きます。
見えたらシャッターを押すのですが、
うまく撮れません。


新原ビーチ

深さが20~30mの所も見せてくれましたが、
なんとか撮れたのは浅いところだけです。


新原ビーチ

ときどき餌をまいて魚を集めていたようです。
これは餌につられて沢山寄ってきたのだったと思います。


ブーゲンビリア

新原ビーチの海底見物を終えて、
次へ移動です。
(このブーゲンビリアはここに咲いていたわけでありません)


次に訪れたのは沖縄島のほぼ中央部で、
東シナ海に面した海岸にある万座毛(マンザモウ)です。
ここは琉球石灰石からなる海岸段丘で、
海食岸と風衝草地が広がる景勝地です。


万座毛

これが風衝草地というのでしょう。
草は枯れていますが高麗芝です。

万座毛の名は、
18世紀前半にこの地を訪れた琉球国尚敬王が、
万人が座ることのできるモウ(草地)だと讃えて命名したといわれます。


万座毛

上の草地の左側に見える海食岸です。


万座毛

草地をまっすぐ前に行ったあたりの海食岸です。


万座毛

草地の右側の海です。
向こうに見える白い建物は、
沖縄サミットのとき、
アメリカのクリントン大統領が泊まったホテルだそうです。


万座毛

ホテルを撮った場所から、
ちょっと右へ動いた所に大きな岩があり、
その上に鳥が止まっていました。
これを撮って、
もう少し近付こううとしたら逃げてしまいました。

これでもかなりトリミングしています。
図鑑で見たらイソヒヨドリのようです。


◎  首里城 

首里城(スイグスク)は14世紀末に創建され、
中国や日本の文化も混合する琉球独特の城です。
沖縄戦で焼失しましたが、
1992年に復元されました。

2000年12月に
『琉球王国のグスク及び関連遺産群』として世界遺産に登録されましたが、
登録は「首里城跡」であって、
復元された建物や城壁は世界遺産でないそうです。


守礼門

「首里城守礼門」

城外にある門です。
かつては「首里」の扁額が掲げられていたので、
「首里門」と呼ばれていました。
冊封使(中国皇帝の使い)の滞在中だけ、
「守礼之邦」の扁額を掲げましたが、
その後は常時掲げるようになり、
「守礼門」と呼ばれるようになりました。


歓会門

「歓会門」

首里城の城郭内に入る第一の正門。
冊封使を歓迎するという意味でこの名が付けられました。


番人

歓会門を入るとそこに番小屋があって、
番人がいました。

この後、
「瑞泉門」「漏刻門」「広福門」と門が続きます。


王と妃の人形

途中に国王と王妃の大きな人形がありました。


踊り

宮殿に入る直前の広場で、
踊りが行われていました。
ガイドさんがどんどん進むので、
パチリと撮っただけでした。


正殿

「正殿」

最後に「奉神門」を抜けると広い「御庭」があり、
正面に「正殿」、
右に「南殿」、
左に「北殿」があります。


玉座

「正殿」内の「玉座」です。

南殿内は撮影不可ですが、
正殿内は撮影可でした。


王冠

「王冠」です。


カンヒザクラ

城内の見学を終えて出口に向かうと、
寒緋桜が1本ありました。
赤い屋根は土産物屋の建物です。


ツワブキ

道端にはツワブキが咲いていました。
他でも見かけましたが、
どうして今頃咲いているのか不思議です。


◎  カンヒザクラ 

「ご夫婦で行く
世界遺産首里城・今帰仁城跡
日本で一番早い桜まつりと花いっぱいの沖縄4日間」
が今回の旅の名称です。

この長い名称の中の
「日本で一番早い桜まつり」
の報告をします。

沖縄の桜は「カンヒザクラ(寒緋桜)」です。
これは寒さに合うと咲き始めるそうで、
ソメイヨシノなどが暖かくなると咲き始めるのと逆だそうです。

連れて行かれた花の名所では
たいてい終わり掛けていましたから、
木を選び、
枝を選んで、
花を撮りました。


カンヒザクラ

まず、八重瀬公園です。
小高い山の上にあります。
パンフレットでは、
「幻想的にライトアップされた夜桜見物」
とありましたが・・・・・

まだ明るい内に到着。
6時になるとボンボリに灯が点るから・・・
とのことでしたが、
花は終わっていました。
葉桜がほとんどで、
青いサクランボになっている木さえありました。
(上の写真はやっと探し出した花です)

ちょうど日曜日でしたから花祭りをやっていました。
テント張りの店が並び、
舞台が作られ、
青年男女が衣装をつけて準備していましたが・・・
予想よりも花が早かったのでしょう。

ボンボリに灯が入ったことだけ確認してホテルへ向かいました。
(沖縄の午後6時は暮れ始めたばかりです)


カンヒザクラ

本部半島にある八重岳です・
「4000本の琉球緋寒桜」
とパンフにありましたが、
ここも葉桜が主でした。
しかし八重瀬公園よりは咲き残っていました。


カンヒザクラ

これも八重岳です。

ソメイヨシノは花が終えると「散り」ますが、
カンヒザクラは花が終わるとしぼんで垂れ下がり、
それからガクごとポトリと「落ち」ます。
椿と同じです。


カンヒザクラ

今帰仁城跡です。
石垣だけ残っている古城で、
その石垣を背景にして咲いていました。
ここはわりとよい状態で咲いていましたが、
桜の木の数が多くありませんでした。


カンヒザクラ

今帰仁城跡の城外です。

「今帰仁城」は「ナキジングスク」と読みます。
「グスク」は「城」です。
「豊見城市」は「トミグスクシ」なのですが、
ここの高校がかつて甲子園で活躍し、
そのときNHKのアナウンサーが
「トミシロコウコウ」と呼んで、
全国的に知られて以来
「トミシロシ」とも呼ばれるようです。


バスで街や村を通ると、
赤い瓦の屋根の家があって、
その前庭に赤い桜が咲いている風景を何度も見かけました。
昨年春に秩父で見た
民家の庭の桃の花が思い出されましたが、
さっと通り過ぎるので、
バスの窓から撮ることさえできませんでした。
桜の名所は時期外れで、
街の中の桜が一番美しい時期だったような気がしています。
(ひがみでしょうが・・・)


◎  ハイビスカス 

8日から11日まで沖縄へ行ってきました。

あちこちに咲いていたハイビスカスです。


ハイビスカス


ハイビスカス


ハイビスカス


ハイビスカス


羽田から那覇までANAの便で行きました。
「翼の王国」という機内誌を見ていたら、
ANAの社長さんの文が載っていました。

200年前の今月、
進化論で有名な英国の自然科学者、
チャールズ・ダーウィンが生まれています。
また著書の「種の起源」は、
出版から今年で150年になります。
その中で彼は、
環境への適応力に劣る個体が徐々に淘汰され、
適応力に優れた個体が生存、繁殖し、
その蓄積によって進化が起こるといっています。
「強いものや賢いものが残るのではなく、
環境の変化に対応したものが生き残る」
ということは、
生物に限らず、
企業などにも当てはまると思います。


最後の所はいかにも企業の社長さんらしい受け取り方だと思います。
私はそういう立場にありませんから、
生物についての受け止めです。

人間は今、
環境に対して急激な変化を与えています。
地球上の全生物を試しているかのように。
上の言葉を借りれば、
「強いものや賢いものが残るのではなく、
環境の変化に対応したものが生き残る」
のです。
人間自身は結局
「適応力に劣る個体」
になるのではないかと懸念しています。


昨2月12日がダーウィンの誕生日だったそうです。


◎  ヴィーナス 

ヴィーナスのことを書いてきましたので、
もう少し続けます。

眠れるヴィーナス

「眠れるヴィーナス」(1510年頃)
ヴェネツィアの画家、ジョルジョーネの作品です。

絵画や彫刻において、
ヴィーナスは裸婦と同義語といってもよいくらい
ほとんどの場合ヌードです。
古い時代には、
一般女性のヌードはいけないけれども、
神話を題材にして女神を描くことは許されていました。
それで芸術家はヴィーナスの名を借りてヌードを表現したわけです。
女神ですから理想化された、
美しい姿をしています。


ヴィーナスの誕生

「ヴィーナスの誕生」(1863年)
ボッテチェルリ以外の画家の作品を探してみましたが、
あまり出てきません。
これはカバネルというフランスの画家の作品です。

これはこれで美しいですが、
「ヴィーナスの誕生」はボッテチェルリが最高だと思います。



ヴィーナスの誕生について
ギリシャ神話からかいつまんでお話します。

大地の神であるガイアは単独で3人の子を生みましたが、
その一人である息子のウラノス(天)を夫として
18人の子供を生みます。
父親のウラノスは子供たちを嫌って、
一人残らずタルタロス(冥界)に閉じ込めてしまいました。

ガイアはこれを怒って、
子供たちの恨みを晴らそうと、
末子クロノスに金剛の斧を渡して、
父に復讐するように薦めました。

クロノスは夜に父ウラノスと母ガイアが重なっているところを襲い、
父の男根を切り落として海に投げ入れ、
父から支配権を奪い取りました。

このときウラノスの精液が海に滴り
その泡からヴィーナスが生まれました。
ヴィーナスは愛・美・豊饒・多産の女神です。

ヴィーナス(Venus)はローマ神話の女神ウェヌス(Venus)の英語読みです。
そしてウェヌスはギリシャ神話のアフロディーテ(Aphrodite)を同一視したものです。
だから一般的には、
「ヴィーナス」=「ウェヌス」=「アフロディーテ」になります。


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「マルスとヴィーナスとキューピッド」(1808年)
オーストリアの彫刻家、キースリングの作品(大理石)です。

クピドはヴィーナスの息子ですが、
父親はヴィーナスの浮気相手、軍神マルスです。
クピド(Cupid)はアモール(Amor)ともいい、
ギリシャ語ではエロス(Eros)です。
Cupidを英語読みすればキューピッドです。

キューピッドについてもうひとつ。
彼は弓矢を持っていて、
その矢を受けると恋に落ちると前回書きましたが、
詳しくいうと2種類の矢を持っています。
金の矢は恋心をかきたてます。
鉛の矢は逆に恋心を去らせます。

男を金の矢で、
女を鉛の矢で、
射るとどうなるでしょう・・・

キューピッドはそういうことをやる
いたずらっ子です。


明日から1週間ほど休みますので、
よろしくお願い致します。


◎  春 

昨日が節分で
今日は立春を迎えましたので、
それに因んで、
先日載せた「ヴィーナスの誕生」と共に有名な
サンドロ・ボッテチェルリの作品
「春(プリマヴェーラ)」を掲載します。


primavera

この絵にもヴィーナスが中央にいます。
ここではヌードでなくて赤い衣を着ています。
頭上に浮かんでいるのが、
ヴィーナスの子であるクピド(キューピッド)です。
この絵ではよく見えませんが、
クピドは弓に矢をつがえて薄絹の女性の一人を狙っています。
彼の矢に射られると恋に落ちてしまいます。
何しろ母親のヴィーナスは愛と美の女神なのですから。


プレイガール

このバラは「プレイガール」です。

ヴィーナスは愛と美の女神だけあって、
なかなかのプレイガールです。

ヴィーナスには夫がいます。
鍛冶神のウルカヌスです。
多情なヴィーナスは軍神マルスと不義の関係になりました。
そのことを太陽神アポロが見つけてウカルヌスに知らせました。
ウルカヌスは得意の鍛冶細工で目に見えないほど細い、
しかし強い、
真鍮の網を作って不義のベッドの上に仕掛けました。
二人は見事の捕らえられ、
重なったままで動けません。
大勢の神々が集められ、
大笑いされてしまいます。

悔しいヴィーナスはアポロに仕返しをしましたが、
そのお話は省略します。
他にも愛し合った男性は沢山いるようですが、
それも省略です。

美少年アドニスとの恋は
赤いアネモネに変身した話として有名です。

ヴィーナスが息子のクピドを抱き寄せてキスをしたとき、
誤って彼の矢が胸に刺さりました。
それによってアドニスを恋するようになってしまいます。
アドニスは狩が大好きでした。
それでヴィーナスはいいました。
「逃げる獲物は追ってもよいけれど、
向かってくる猛獣からは逃げなさい」

しかしアドニスは牙をむいて襲い掛かる猪に立ち向い、
股間を突かれて倒れます。
天空を白鳥が牽く車で走っていたヴィーナスは、
異変に気づいて降りますが、
時すでに遅く、
アドニスはヴィーナスに抱かれて息絶えます。
そして彼の血で染まった土からアネモネが咲き出しました。


こういうお話は「変身物語」という本に沢山書いてあります。


トランペッター

ヴィーナスを表すバラは、
(「ヴィーナスの誕生」ではピンクのバラが描かれていましたが)
彼女の血で染まった
赤いバラだそうです。
写真の赤いバラは「トランペッター」です。


◎  ヴィーナスの誕生 

いつもとは変わった題ですが、
イタリア、フィレンツェのウッフィッツェ美術館に展示されている
有名な絵です。
画家はサンドロ・ボッテチェリ。


ヴィーナスの誕生

もう10年以上も前になりますが、
西洋美術史を通信教育で学んだことがあります。
そのときこの絵についてレポートを書きました。

図書館で
なるべく大きな写真が載っている本を借りてきて、
一生懸命に見ました。

そのときの発見を少し思い出してみますと、
ヴィーナスは生まれたばかりで、
全裸で岸辺に流れついたところのはずです。
だから「一糸まとわぬ」姿だとばかり思っていたら、
豊かな金髪が肩の上辺りで
紐で結わえてあります。
「エッ、一糸まとっている!」

絵の左側には
西風のゼフュロスが頬をふくらませて風を送っています。
そのゼフュロスにニンフのフローラが抱き付いて、
ピンクのバラの花を撒き散らしています。
この二人の脚はどうなっているのでしょう?
ニンフの脚は胴体とどうつながっているのでしょう?
この不可思議な4本の脚は頭に残っています。

先日、
ブログでお付き合い頂いている「マロニエのこみち…。さん」のところで
「不思議な大根」
の写真を拝見して、
この絵を思い出しました。
(青い文字をクリックして見てください)


グラニー

絵の中にピンクのバラの花が描かれていますので、
昨秋に撮った写真を載せておきます。
「グラニー」という品種です。

ヴィーナスを表す持物として、
いろいろな物があります。
番(つがい)の鳩、白鳥、帆立貝の貝殻、イルカ・・・
そして赤いバラもその一つです。


トップの写真を変えました。
小樽の夜景です。



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