Photo & Essay

◎  シャクナゲ 

早々と梅雨入りです。
早く入ったからといって、
早く上がるわけではなさそうですから、
今年の梅雨は長いのでしょう。
五月晴れの日に撮ったシャクナゲです。

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万葉集-----リービ英雄さんの続きで、
万葉集の「恋」は英語の "love" ではないというお話。

長皇子(ながのみこ)の歌。

秋去らば 今も見るごと 妻恋ひに
鹿(か)鳴かむ山そ 高野原の上
 

[大意]
秋が来るといつも、
いま私たちが見ているのと同じように、
妻を恋しがって鹿が鳴く山なのですよ、
この高野原の上は。

「恋」という日本語を英語でどう表現するか。
"love" と訳したのでは、何かが違う。
鹿は妻への愛を鳴き声で宣言しているわけではない。
"love" のように結ばれた状態を指しているということでもない。
この鹿は「妻」が一緒にいないから、
淋しげな鳴き声を上げているのではなかろうか。

憧れ、片思い、離れた所にいる者へ人知れず恋い焦がれる、
そのような感情を表すことに、
古代の歌人たちは燃えていたようだ。
「恋う」という言葉は、
"love" よりも、
むしろ英語の "longing" (思慕)や "yearning" (切望)に近いのではないだろうか。

上の歌は鹿の「恋」ですが、
人の「恋」も同様に歌われています。
日本人は「恋心」が「思慕の念」であり、
それを歌に詠むことに何の不思議も感じないと思いますが、
アメリカ人であるリービさんにとっては興味深いことだったようです。
念のため、広辞苑を引いてみると、

こい【恋】コヒ
①一緒に生活できない人や亡くなった人に強くひかれて、
切なく思うこと。
また、そのこころ。
特に、男女間の思慕の情。
恋慕。恋愛。
②植物や土地などに寄せる思慕の情。


とありますから、
リービさんが理解した通り、
成就した愛のことではないのです。
しかし現代用語としての「恋愛」や「恋人」の「恋」がもつ意味合いは、
英語の "love" に近づいているのではないでしょうか。

以前に女性向けの雑誌に、
「恋上手な女たち」の記事が載っていました。
(題名は正確でありませんが・・・)
「恋上手」の「恋」ってどういう意味でしょう~


◎  ユリノキ 

ユリノキの花は今迄に何度も載せています。
この木の名前についての説明は、
(興味があったら)
下記をご覧下さい。
「ユリノキの花」

ここに載せた写真は航空記念公園で撮ったものです。

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万葉集の続き。
二人目の講師はリービ英雄さんです。

リービさんを紹介しますと、
西洋出身者として初めての日本語作家。
1950年アメリカで生まれ、
1967年から日米交互に居住し、
プリンストン大学、スタンフォード大学で日本文学の教授を務め、
1982年万葉集を英訳。
現在は大学を辞めて、日本在住。
日本語の小説家として活躍中。

リービさん19歳の秋、
リュックに万葉集の文庫本を入れて大和へ出かけました。
東京を夜行(鈍行?)で出発し、
大垣で乗り換えて京都へ着いて宿泊。
次の日からは徒歩で南下。
宇治に1泊、奈良に1泊。
奈良の宿は日吉館(文人・学者の宿泊で有名。現在は廃業)で1泊800円、
「夕食のすき焼がとても美味しかった」そうです。
翌日は山辺の道を通って、
午後明日香村に到着。

楽しみにしていたのは、
万葉集の舒明天皇の「国見の歌」の風景でした。

大和には 群山あれど とりよろふ 天の香具山 登り立ち
国見をすれば 国原は 煙立ち立つ 海原は かまめ立ち立つ
うまし国そ 蜻蛉島 大和の国は


〔大意:リービさんの文章〕
大和にはたくさんの山があるが、
その中で草木が茂ってみごとに装っている天の香具山に
登り立って国見をすると、
国原にはかまどの煙が次々と立ち昇り、
海原にはかもめがしきりに飛び立つ。
良い国だぞ。蜻蛉島(あきつしま)の大和の国は。


リービさんは、
天皇が「登り立ち、国見をすれば」その眼下に広がる風土を、
かぎりなく雄大な領土として想像していました。。。
「天の」というからそびえ立つ山を予想していたのに、
香具山は標高152.4mの小さな丘でした。
見下ろす風景も雄大とはいえず、
「海原」も「かまめ(かもめ)」も見えませんでした。
ガッカリ! 失望。。。。。

その後、
アメリカの図書館で、
このことを思い出しながら万葉集を読んでいると、
小さな実景をよすがとしながらも、
雄大な陸と海との対句で詩をまとめた豊かな想像力に思いが至り、
さらに万葉集に惹かれていったとのことです。


◎  エゴノキ 

先週に撮った花です。

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エゴノキ

果実は1~1.3㌢の卵球形で、
これを口に入れると喉や舌を刺激して
えぐい(えごい)のでエゴノキの名が付いたそうです。
(まだ口に入れてみたことはありませんが~)


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前回の万葉集講義の続きです。
時節柄、「無常」についてのお話があって、
万葉集から時代は下りますが、
鴨長明の「方丈記」、吉田兼好の「徒然草」からの引用もありました。

まず「方丈記」です。
長明は自身が体験した五大災厄について書いていますが、
その中に元暦の大地震(1185)があります。

・・・・・・・・・・・・
そのさま世の常ならず。
山は崩れて川をうづみ、
海は傾きて陸地を浸せり。
土裂けて水湧きいで、
巌割れて谷にまろび入る。
渚漕ぐ船は波にただよひ、
・・・・・・・・・・・・
都のほとりには、
在々所々、
堂舎塔廟一つとして全からず。
あるは崩れ、
あるは倒れぬ。
・・・・・・・・・・・・

そのあとに、余震が頻繁に起き、
3か月も続いたと書いています。

大地震に伴って津波も押し寄せたようですが、
長明が住んでいた京都迄は・・・まさかと思うのですが、
伝聞とは思えないような記述です。


「徒然草」は第155段からですが、
原文は省略して先生の訳文を引用しておきます。

四季の移り変わりには、
それでも決まった順序がある。
しかし、死ぬ時期は順序を待たない。
死は前から来るとは限らない。
いつの間にか背後に迫っているのである。
人は誰もが、
死があることを知っていながら、
それほど差し迫ったものとせずにいるうちに、
思いがけずに死はやって来るのである。
沖の干潟が遠く隔たっていると思っているうちに、
いつの間にか磯のあたりに潮がすっかり満ちているようなものである。


形あるものは必ず壊れ、
命あるものは必ず死ぬ。
分かり切っていることですが、
それが起きるのは遠い先のことだと・・・
ところが、ある日突然!
「うつせみの世は無常」です。


◎  花いろいろ 

週末に撮ってきた花いろいろです。

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シラン
もう時期外れの花ですが、
ひっそりと咲いていました。


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シャガ
これも時期外れですが、
竹やぶの中でひっそりと・・・


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トチノキ


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クサイチゴ
名前には「草」がついているのですが、
図鑑では「樹木」の部に入っています。


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先週、「万葉集」のお話を聞いてきました。
講師はお二人でしたが、
大震災の後ということから、
どちらも「無常」「挽歌」などを取り上げておられました。
まず東大教授の多田一臣先生のお話から少し紹介します。

「万葉集の無常観」
沙弥満誓(しゃみまんせい)(巻3・351)の歌
世間(よのなか)を 何に譬へむ 朝びらき 漕ぎ去(い)にし船の 跡なきがごと
(この俗世間を何に例えようか。
朝、港を出て漕ぎ去って行った船の航跡が消えてしまって、
後に残らないようなものだ)
「世間」→俗世間 仏教語

こんな歌もあります(巻13・3332)
高山と 海こそは 山ながら かくも現(うつ)くしく 海ながら しかまことならめ
人は花物そ うつせみ世人

(高山と海こそは、山はそのままこのように現実であり、海もまたそのままのように真実である。
だが、人間のはかないことは、花のようなものだ。うつせみのこの世の人間は。)
「山ながら」「海ながら」→・・・そのものとして
「うつせみ」→現実世界
「花物」→花は桜?

上の歌では、
はかないのは人間と桜で、山と海は不変、
みたいでしたが・・・・・
こんな歌もあります(巻16・3852)
鯨魚(いさな)取り 海や死にする 山や死にする 死ぬれこそ 海は潮干て 山は枯れすれ
(鯨を捕るという海、その海は死んだりするだろうか。山は死んだりするだろうか。
死ぬからこそ、海は潮が干れて、山は枯れ山になるのだ)

海も山も常住不変ではなく、
無常の存在。
海も死ぬ、山も死ぬ、まさに大震災です。


◎  牡丹の寺へ 

4月終わり頃の写真です。

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モッコウバラ
牡丹の寺へ向かう途中、
びっしりと咲いているお宅がありました。


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オニゲシ
用水路があって、
安全のためのフェンスがあります。
そのフェンスの内側(用水側)に咲いていました。
昨年よりも花数が増えていましたが、
フェンスが邪魔をしていてうまく撮れません。


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マムシグサ
先日のウラシマソウの仲間です。
ウラシマソウは釣り糸を垂らしていました。


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寺の境内で風車が回っていました。
風の強い日でした。


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こうして見ると赤く見えますが、
黒牡丹というのだろうと思います。


◎  ハンカチノキ 

先日、
たった一個だけ咲いていたハンカチノキの花を載せました。
それは小さな木でした。

今度は大きな木を見つけました。
枝を広げ、
何百(何千?)もの花をつけていました。


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白い、花弁のように見えるのは総苞で、
中心部に小さく見えているのが花です。
中国南西部の標高2000㍍の森林中に自生する珍しい木だそうです。


◎  道草 

5月になって、
もう間もなく半ばになりますが、
新しい写真がありませんので、
4月末に牡丹を撮りに行ったときの写真を載せておきます。


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ハナミズキ。


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紅と緑、2種類のモミジ。


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ナノハナ。
用水の岸に咲いていました。


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ハンカチノキ。
牡丹の寺に何本かあるのですが、
この時には1個だけ咲いていました。


◎  牡丹 

前回予告した通りに牡丹を掲載します。
5月になったら、
すぐ掲載するつもりだったのに、
日が経ってしまいました。
時の流れの速さに驚いています。

咲く花は毎年同じではないでしょうが、
同じように撮ってしまっています。


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