Photo & Essay

◎  渋峠と横手山 

登り続けて、
渋峠が近づいてきました。

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シナノオトギリ/ミヤマオトギリ
オトギリソウ科


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モミジカラマツ
キンポウゲ科


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ようやく峠に到着です。
道の入り口を示す柱が立っています。
柱の上の方には、
上信越高原国立公園
渋峠
(標高2153m)

下の方には、
芳ヶ平を経て白根山・草津温泉街へ
と書いてあります。

白根山へと草津温泉へとは、
芳ヶ平で道が分かれます。
昨年、ここから下ったときは、
途中で何人かの人とすれ違いました。
ほとんどが草津温泉から昇ってきたということでした。

時計を見ると3時前で、
終バス迄もう1時間ありましたので、
横手山に登ることにしました。
「登る」といっても、
リフトを使ってです。


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ニッコウキスゲ/ゼンテイカ
ユリ科

リフト乗り場の横にニッコウキスゲが咲いていました。
志賀高原の標高1800mくらいの所では、
もう終わっていて、
見ることができなかったのですが、
ここでは真っ盛りでした。


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折角山頂に昇りましたが、
ガスっていて遠くは見えませんでした。
展望台の入り口に温度計があって、
21.5℃を指していました。
8月9日15:17です。

調べてみると、
この日、この時刻、
熊谷では35.9℃
東京では32.6℃
でした。


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リフトで下ってきて、
アイスクリームを食べて、
バス停に行きました。

向い側に石碑がありました。
若山牧水の文章です。
牧水には興味がありますので読んで、
撮ってきました。
『峠にて』という題で、
日付は大正九年五月二十一日
全文を転記します。

最初の2行の意味が分からなかったので調べました。
「峠」とは「渋峠」のこと、
「渋」とは「渋温泉」のことです。
志賀高原は渋峠と渋温泉の間に広がっています。

この渋峠は草津から峠まで三里、
峠から渋まで四里あるのださうだ。

峠には風があった。
今歩いて来たとは反対の溪間から雪のちぎれが頻りに舞ひ昇って来るのであるが、
それでも峠の付近僅かな平地には薄々とした日が射してゐた。
以前あったといふ茶屋のあとが幸に風をよけ、
日を受けてゐるので、
其処に虎杖草(イタドリ)の枯枝を折り敷き更に茣蓙(ゴザ)を敷いて昼飯の席を作った。
時計は十一時であった。
何よりも先ず私は持たせて来た酒の壜を取り出したが、
さほどとは思わなかった山の雪の意外にも深いのを知ったので、
とても飲む勇気はなかった。
僅かにちびりちびりと舌のうえへに零(オト)すのだがその味はまた格別であった。
孝太爺も用心して、ほんの型ばかりしか受けなかった。

我等の坐って居る山の背はあたかも信州と上州との国境に当ってゐる事を知った。
坐って左手に見やる山から山は上州、
右手に見下す雲がくれのそれらは信州の峰である。
風の当るせゐか日光のためか、
我等の坐った附近の木の根がたなどには
ほんの僅かばかり雪が解けて地面の表はれた所がある。
そして其処をば必ず微かな水が流れてゐる。
気をつけて見るとそのかすかな木の根の雪解(ユキゲ)の水も、
或るものは上州に向かって流れ或るものは信州の方へ清らかな筋を引いてゐるのであった。

若山旅人 誌之 印


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牧水の碑文を読んでから、
さっきアイスクリームを食べたヒュッテを見ると、
ぐんま←→ながの
と書いあります。
ここが県境、つまり上州と信州の国境、
そして分水嶺でした。


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牧水が、
右手に見下す雲がくれのそれらは信州の峰である
と書いた信州の峰です。
雪はありませんでしたが、
雲がくれしていました。


◎  渋峠へ 

渋峠への山道を登り始めました。
昨年は、
この坂を下ってきたのですが、
石ころ道があって歩きにくかったので、
昇る方が楽だろうと今年は逆コースにしました。

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昇り始めて間もなく、
振り返ってみた眺めです。
右上の禿げ山が白根山。


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オヤマリンドウ
リンドウ科

昨年、天皇陛下がお出でになったとき、
きれいに咲いていたというリンドウですが、
まだ青々としていてツボミも見えません。
これが最も色づいていた株です。


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マイヅルソウ(実)
ユリ科


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シラビソ/シラベ(実)
マツ科

この辺にはシラビソとオオシラビソが混在しているようです。
天皇陛下がシラベとオオシラビソの見分け方を尋ねておられたそうですが、
両者はよく似ています。
図鑑や検索で調べた結果、
この写真はシラビソと判定しました。


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イワハゼ/アカモノ(実)
ツツジ科

実が白いシラタマノキ/シロモノという種類も
この辺にあるらしいのですが、
見当たりませんでした。

アカモノとシロモノとで、
ツツジ科シラタマノキ属になっています。


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タケシマラン(実)
ユリ科

アカモノは実が上を向いているので、
すぐに分かりますが、
タケシマランは葉の陰にぶら下がっていて、
見つけにくいのですが、
とてもきれいです。

坂を下らないで、
登ることにしたから、
見つかったのかも知れません。


◎  芳 ヶ平 

芳ヶ平ヒュッテでひと休みしてから、
湿原を回りました。
木道が整備されています。


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小さな池がいくつもあります。
花はあまり咲いていません。
一周し終えてきた人に聞いてみたら、
「ギボウシが咲いていました」とのこと。


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木道の途中にベンチがあり、
夫婦がお握りを食べていました。
もう少し歩いて行くと空いたベンチがありましたので、
私たちも昼食を食べることにしました。
目の前の池に青空と白い雲が映っていました。


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昼食を終えて歩くとコバギボウシの群生に出会いました。
木道から遠く離れた所にも沢山咲いていました。


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コバギボウシ
ユリ科


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バイケイソウ
ユリ科

湿原を回る木道の最後の所にポツンんと咲いていました。


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イワショウブ
ユリ科

上のバイケイソウの近くに咲いていましたが、
群生というほどではありません。


見ていると、
たいていの人はここから回れ右をして、
来た道を戻るようでしたが、
私たちは渋峠を目指して登りました。
(天皇陛下も戻られたようです)


◎  白根山~芳ヶ平 

志賀高原2日目(8月9日)はハイキングをしました。
白根山バス停(標高2000m)から芳ヶ平湿原(標高1800m)へ下り、
渋峠バス停(標高2150m)へ登る(戻る)コースです。
昨年(2010.8.10)は逆のコースで歩きました。

このコースについて、
事前に net 検索していたら、
『天皇陛下との、芳ヶ平湿原ハイキング』
というブログ記事を見つけました。
2010.8.28(昨年私が行ってから18日後)
天皇陛下が白根山から芳ヶ平へ下って、
湿原を散策され、
ヒュッテで昼食(カレーライス)を召し上がって、
同じ道を白根山迄お戻りなった、
というのです。
そのとき案内をされた方のブログです。


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昨年は出発時が曇りで肌寒く、
途中で2度も雨に降られ、
最後は霧の中。
そして帰りのバスは濃霧、
それから雷雨(土砂降り)の中を走りましたが、
今年は晴天に恵まれました。
写真の茶色い山の向うは、
白根山の噴火口(湯釜)です。


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イタドリ
タデ科

赤い花の他に、
白っぽい花もあって、
どちらも群生していました。


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写真を撮っている位置から左に回って、
見えている道路に上がり、
右奥の方へ歩きます。
昨年、陛下も歩かれた道です。


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火山性の噴気のため立ち枯れた樹木です。
厳しい自然環境の中でもこれに耐えて植物が根を下ろしています。
上に写真を載せたイタドリもそのひとつです。
その他に、クロマメノキ、ミネヤナギ、コメススキなどが、
荒廃した土地でも繁殖していることから、
これらをパイオニア植物と呼ぶそうです。
(林野庁の説明板から)


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だんだん、下っていくと、
赤い屋根の小屋が見えてきました。
天皇陛下が昼食をお取りになった芳ヶ平ヒュッテです。


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ナナカマド
バラ科

気の早い葉が赤くなり始めていました。

赤い屋根の芳ヶ平ヒュッテに到着し、
湿原を回る前に、
コーヒー・ブレークをしました。
小屋のご主人に昨年のことを聞いてみたら、
天皇がお出でになった日の数日前から、
リンドウが咲き始めて、
きれいな花をご覧頂けたとのことでした。

ヒュッテを出ると本曇りになっていました。
昨年同様に雨に遭うのかと覚悟を決めましたが、
幸いなことに、
だんだんと青空になってきました。


◎   木戸池 

木戸池には
志賀高原の路線バスの停留所があります。
バスの中から見ていて、
きれいな池だなあ、
といつも思っていながら、
降りたことがありませんでした。
今回のホテルから近いので歩いて行ってみました。

軽い夕立の後で、
空も晴れて、
きれいな姿を見せてくれたのですが、
写真はイマイチです。


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往きは山道(というよりほぼ平坦な林道)を通り、
帰りは車道(国道)を歩きました。

出かけるとき、
ホテルのフロントで道を聞いたら、
「たいして車も通らないから、
車道の方が近いですよ」
と教えてくれました。


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途中に湯気がもうもうと立ち上っている所があって、
「ほたる温泉」と書いてありました。

今回のホテルに泊まるのは15年ぶりくらいです。
以前に泊まったときは、
夕食後歩いて蛍を見に行きました。
この辺だったのかも知れません。
その時は、
沢山の蛍が乱舞していました。

15年前というのは、
長野オリンピック(1998年)の数年前です。
オリンピックの開催が決まって、
ホテルの人は迷惑そうでした。
「毎冬、関西の高校が何校もスキーに来てくれているのに、
それを断って、
選手を泊めなければならない。
一旦断ったら、
他へいってしまうだろうから、
オリンピック後が大変」

長野オリンピックも遠い昔となりました。
多分昔通りの経営になっていることでしょうが、
あのとき改築や増築をしたのでしょう、
初めてのホテルに泊まるような気がしました。

泊まったのは熊の湯温泉といいます。
ロビーに与謝野晶子の歌がありました。

熊の子が けがして足を洗へるが 開祖といひて 伝はるいでゆ

温泉の由来は、この歌の通りだそうで、
その熊の子を、
つまりこの温泉を、
見つけたのは佐久間象山だそうです。

因みに湯温は43℃。
熱すぎます。


◎  夏の雲 

8月8日志賀高原に向いました。
関越道を渋川伊香保インターで降り、
吾妻川沿いを走ってから、
長いトンネルに入りました。
これは八ッ場ダムの建設によって、
在来の道路が水面下になるため作られた道路だそうで、
バスは川面を遥かに見下ろす橋を渡り、
新しい道路を走りました。
鉄道(吾妻線)も工事が進んでいるとのことです。

数年前に、
昔からの長野原の温泉街を通る道路を走ったとき、
バスガイドが、
「間もなくダムが完成しますから、
ここを通るのは最後になるかも知れませんよ」
と説明してくれたのですが・・・
ダム建設の方はどうなるのでしょうか~


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草津温泉のちょっと手前で昼食です。
真昼の空には入道雲が湧き上がっていました。
午後は、
特に山岳地帯では夕立が来そうな感じでした。


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バスは草津温泉を過ぎて、
ジグザグと山道を登り、
白根山を目指します。
それを過ぎて、
渋峠(標高は2172m、日本の国道でも最も標高が高い地点)も過ぎて、
「のぞき」という所で休憩です。
ここからスカイレーター(斜面を登降する動く歩道)とリフトを乗り継いで、
横手山山頂へ登ることが出来ます。

「のぞき」からの山と雲です。(午後1時過ぎ)
下界を「のぞく」という意味でないかと思います。


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ホテルには2時前に到着。
部屋に落ち着いてから、
出かけてみました。

ホテルからすぐの所にリフトがあるので、
ちょっと上がってみようと思ったのですが、
見るとリフトが止まっています。
行って、聞いてみると、
雷が鳴っているので止めているとのことでした。
たしかに遠雷の音が聞こえています。

その内に雨が降り始めました。
ホテルに戻ろうとしている内に雨は止んでしまいましたので、
リフトはやめて、
ほとんど平らな山道を歩いて、
木戸池に行くことにしました。

歩いているうちに、
また夏空が戻ってきました。(上の写真)


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シラカバ/シラカンバ(白樺)
カバノキ科

深山の日当りのよいところに群生し、
高さ約20mになる。
樹皮は白色で薄い紙状にはがれる。


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ノリウツギ(糊空木)
ユキノシタ科アジサイ属

日当りのよい山野に生え、
高さ2~4mになる。

これは帰り道です。
一旦、曇って、降りそうになりましたが、
また晴れてきました。
木戸池の写真は次回に。



◎  月山~最上川 

前回は何の説明もなしで、
弥陀ヶ原の花を載せましたので、
少し説明をします。

鳥海山麓、秋田県側のホテルを出発して、
山形県に入り、
鶴岡市を通って月山(標高1984m)に向かいました。
バスで8合目まで登ると、
弥陀ヶ原という湿原があります。


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前回掲載したような花々を見ながら緩い坂を登って行くと、
鳥居があり、
この右隣には御田ヶ原参籠所という建物がありました。
山頂まで登らないで、
ここで参拝して降りる人も沢山いるそうです。
曇っていて見えませんが、
鳥居の向うに月山の山頂(月山神社)があるはずです。

なお、「御田ヶ原」は「ミダガハラ」と読みます。
湿原は「弥陀ヶ原」で、これも「ミダガハラ」です。


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鳥居の左の方(湿原)へ向かいました。
雲に隠れているのが山頂らしく思われましたが、
ガイドさんは、
「山頂と間違えて拝む人もいますが、
あれは『オモワシ山』といいます」
と教えてくれました。

地図で確かめると、
この思わせぶりな山は9合目にあり、
標高1828mです。


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弥陀ヶ原湿原には小さな池塘がいくつもあります。
向うに見えるのは鳥海山です。


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ガイドさんが「今日はぜひオゼコウホネを見ましょう」
と案内してくれました。
湿原の奥、木道の尽きるあたりのあまり大きくない池に咲いていました。
その奥には、もっと大きな池があって、
沢山あるらしいのですが、
保護のためか、近寄れません。


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オゼコウホネ(尾瀬河骨)
スイレン科

北海道の北東部と雨竜沼、
本州の月山と尾瀬沼などの池や沼に生える多年生の水草。
根茎は太く、泥の中を這う。
黄色の花弁のように見えるのは萼片で5個あり、
その長さは1.2~2.2㌢のほぼ円形。
(中心のシベのように見える赤っぽいのが花です)


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ニッコウキスゲ(日光黄菅)
ユリ科

本州の中部以北の山地帯~高山帯下部の草地や湿地に群生する多年草。
と、図鑑に説明がありますが、
大群生は見られず、
あちこちにぽつぽつと咲いていました。


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シロバナタカネニガナ(白花高嶺苦菜)
キク科

タカネニガナ(黄色い花)は、
北海道、本州、四国の石鎚山、屋久島の岩場に生える多年草ですが、
その白花種ということでしょう。


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最上川舟下り。
(見ただけで、乗っていません)

帰途は、新庄から山形新幹線に乗りました。
新庄への途中、最上川沿いの道を走り、
休憩を取りました。

芭蕉は最上川を船で下り、酒田へ出たそうですが、
その前に山寺、出羽3山(羽黒山、月山、湯殿山)、
そして新庄にも立ち寄ったそうです。

みちのくへくると、
ガイドの人たちは必ずといってよいほど、
芭蕉のこと、「奥の細道」のことを持ち出します。
月山でも、
「芭蕉と曾良はこの道を歩いて月山の頂上へ向かいました」とか、
あるいは「芭蕉は出羽3山をどういう順番で回ったかご存知ですか?」とか、
話題にしていました。

雲の峰幾つ崩れて月の山   芭蕉

上の「オモワシ山」の写真は、
この雲がもっと発達して、そして崩れて・・・
との思いで撮りました。


◎  弥陀ヶ原(月山8合目) 

投稿も間遠になりし酷暑かな     capucino

パソコンを置いている部屋のクーラーはなるべく使わないように、
節電協力していると、
ブログの投稿も間遠になってしまいます。

その他に、
今週始め、僅か3日だけですが、
志賀高原へ、つかの間の避暑に行ってきました。
(写真の整理ができたら掲載します)

そんなことで日が空いてしまいましたが、
前回からの続き。
「みちのくの旅」の最終日(7/23)は
月山8合目の弥陀ヶ原に行きましたので、
そこの花々です。


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ハクサンフウロ(白山風露)
フウロソウ科

本州の中部地方以北の亜高山帯~高山帯の草地に生える多年草。
茎は高さ20~50㌢になる。


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ハクサンフウロ


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キンコウカ(金黄花/金光花)
ユリ科

北海道、本州の近畿地方以北の山地帯~高山帯の湿原や
湿地、渓流沿いなどに生える多年草。
群生することが多い。


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キンコウカ


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ヨツバシオガマ(四葉塩竈)
ゴマノハグサ科

上の写真(キンコウカの群生)の中に2、3本咲いていた花です。
もう終わりかけていましたが・・・

北海道と本州の中部地方以北の亜高山帯~高山帯の広葉草原や
風当たりのやや強い草地に生える多年草。
高さは10~40㌢。


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ミヤマリンドウ(深山竜胆)
リンドウ科

北海道と本州中部地方以北(主に日本海側)の高山地帯の
草地に生える高さ5~10㌢の多年草。


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今日は届け出の書類があって市役所へ行ってきました。
ホールに、ヒロシマ、ナガサキの原爆被害の写真が展示されていました。

今になって初めて知ったことがあります。
それは原爆のNTT火薬換算の威力です。
ヒロシマは12.5±1Kt
ナガサキは22±2Kt
と推定されるとのことです。
ナガサキの原爆の方がヒロシマの2倍近く大きかったとは、
知らないことでした。


◎  法体の滝 

この日最後に行ったのが「法体の滝」です。

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これは第3の滝(落差:57m)です。
手前に見える滝壺が子吉川につながっています。

この滝の左側の山道を登ると展望台があって、
第1、第2の滝を見ることができます。


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これが第1の滝(落差:13m)です。


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第2の滝(落差:2.4m)です。
合計で、落差:57.4m、滝長:100m となります。

この滝は鳥海山から流れてきた水ですから、
普通ならば、
滝の背後に鳥海山があるはずですが、
山頂の方に向かって流れ落ちているという珍しい滝です。
つまり、
滝を見ている私の後に鳥海山の山頂があるのです
詳しい地理は知りませんが、
ぐるーっと半円を描いて流れてきて、
ここで落ちているのでしょう。


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1枚目の写真から左側の流れです。
とてもきれいな水です。


◎  竜が原湿原(2) 

竜が原湿原の花の続きです。

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ウラジロヨウラク
ツツジ科


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上と同じ。


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雪渓。
7月22日です。
嬉しくなって、
雪の上をちょっとだけ歩いてみました。
写真で見る感じよりもずっと急で、
戻り(下り)は滑りそうで、
怖い思いをしました。


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ミズバショウ
サトイモ科

雪渓の縁、
ついこの間迄雪があったと思われる所に咲いていました。
とても小さくて、高さ5~10cmくらいです。


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ベニバナイチゴ
バラ科


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上と同じ。
花の後は赤い実になって、
食べられるそうです。


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前回の続きです。

『死計』(いかに死ぬべきか)

高橋玄洋先生は講演の中で、
「われわれは100%死にますが、それがいつなのか分かりません」

確実にくるが、
いつくるのか分からない死。
その死をいかに迎えるべきか?

そう考えると「死計」とは、
死の直前まで「いかに生きるか」になるのではないでしょうか。
しかし「いかに生きるか」とは「生計」であり、
それは五計の最初にありました。
では「死計」と「生計」は同じこと?
分からなくなりました。

分からないことは「検索」で探します。
見つけたのは、
正岡正篤『人生の五計』PHP
ごく一部を抜粋すると、

ともかく、
「死計」とは即「生計」なんです。
ただ、
始めの「生計」はもっぱら生理的な生計であって、
一方、
「老計」を通ってきた「死計」というものは、
もっと精神的な、
もっと霊的な生き方であります。
つまり不朽不滅に生きる、
永遠に生きる計りごとであり、
いわゆる生とか死とかいうものを超越した死に方、生き方、
これが本当の「死計」であります。
深遠な問題であります。


最後の一行に打ちのめされました。
私などの手に負えない問題です。

別のサイト(『東洋思想十講』)で次のような記事も見つけました。
「五計」というのは儒教の考え方だそうです。

「五計」はまた、
これを一つに約すれば
第一の「生計」にほかならず、
したがって儒教を一語にして言うならば、
『われ、いかに生くべきや』ということに尽きるといっても
過言ではないのであります。
・・・・・・・・・・
論語の中に孔子が
「未だ生を知らず、いづくんぞ死を知らん」
自分はまだ「生」の何たるかを知らないのであるから、
どうして「死」についてかれこれ言うことができよう、
といわれております。


こう難しいのでは、
とても死ねません!!!


◎  竜が原湿原(1) 

中島台の森(「あがりこ大王」と「鳥海マリモ」)の観察は午前中で終わり、
ホテルに戻って昼食。
午後の出発迄30分ほどありましたので、
「ちょっとお昼寝してきます」なんていって、
部屋に戻ったおばさまもいました。

午後は「竜が原湿原」と「法体の滝」です。
ホテルも含めて、みんな鳥海山中腹にあります。


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竜が原湿原入り口
ちょっと乾き始めている湿原のようでした。

向うに見えるのが鳥海山の山頂(2236m)で、
ここは五合目(1212m)です。
頂上への登山口にもなっていて、
歩程3時間50分と書いてありました。


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ゴゼンタチバナ
ミズキ科


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ミツガシワ
ミツガシワ科


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ギボウシ
ユリ科


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ヒオウギアヤメ
アヤメ科


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モウセンゴケ
モウセンゴケ科


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鳥海山とも竜が原とも無関係な話です。

7/15に高橋玄洋さんの講演を聞きました。
「後半生の生き方」という題です。
(玄洋さんは1929年生まれの脚本家、劇作家)

最初に、
昔の中国(宋)の朱新仲という人が説いた
「人生の五計」という教えを話されました。
計とは計画の「計」です。

『生計』いかに天地の恩をうけて、人生を健康にいきいきと生きるか。
『身計』いかに身を立てるべきか、世に処すべきか、志を立てるべきか。
『家計』家庭生活をいかに営むか。夫婦・親子関係はどうあるべきか。
『老計』いかに年をとるべきか。
『死計』いかに死ぬべきか。


玄洋さんは、
「皆さん(聴衆=60歳以上)は、
『家計』まではもう終わってしまいましたから、
残っているのは『老計』と『死計』です」
といわれました。

後になって考えました。
60歳になったばかりの人なら『老計』もあるでしょうが、
既に後期高齢者になってしまった者に残されているのは、
『死計』だけでないか!

「いかに死ぬべきか」
これは難しい!!!
(次回に続く・・・)


◎  中島台の花 

中島台に咲いていた花たちです。

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ウゴアザミ(羽後薊)
キク科

東北地方、新潟県の山地に生える。


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エゾアジサイ(蝦夷紫陽花)
ユキノシタ科

日本海側の山地に生える。


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トリアシショウマ(鳥足升麻)
ユキノシタ科

深山の林内や草原などに生える。


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タムシバ(漢字は?)の実
モクレン科

温帯の山地、特に日本海側に多い。
花はコブシに似ている。
実は赤く熟す。


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ツルアリドオシ(蔓蟻通し)
アカネ科

林内や林縁に生える。


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ミズシブキ(水飛沫)

花でありませんが、
涼しげなのでオマケです。

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バスで鳥海山へ向かう途中での話です。

新潟県から山形県に入るとすぐに、
鼠ケ関という関所跡があります。
江戸時代には白川関、勿来関とともに、
奥羽3関のひとつに数えられていたそうです。
ここでバスガイドが歌舞伎18番の「勧進帳」の話を始めました。

源頼朝に追われて平泉を目指す義経主従が、
武蔵坊弁慶を先頭に山伏の姿で、
関所を通り抜けようとします。
しかし関守の富樫左衛門の元には既に
義経一行が山伏姿であるという情報が届いていました。

焼失した東大寺再建のための勧進を行っていると弁慶が言うと、
富樫は勧進帳を読んでみるよう命じます。
弁慶はたまたま持っていた巻物を勧進帳であるかのように装って、
朗々と読み上げます。
富樫は通行を許しますが、
部下のひとりが義経に疑いをかけます。

そこで弁慶は主君の義経を金剛杖で叩いて、
疑いを晴らします。
富樫は弁慶の嘘を見破りながらも、
その心情を思い、
騙された振りをして通したのです。

この舞台となったのは安宅の関(石川県)だといわれていますが、
鼠ケ関の人たちは、
自分たちの関所で起きたことだと信じて疑わないそうです。

ウィキペディアによれば、
安宅に関所があったかどうか、
疑わしいと書いてありますし、
地理的な位置からも、
鼠ケ関の人たちのいうことが真実なのかも知れません。


◎  獅子ヶ鼻湿原 

「あがりこ大王」の次は「鳥海マリモ」です。
往きのバスの中でネイチャーガイドが説明しました。
「マリモといえば阿寒湖が有名ですが、
あれは『藻』です。
ここ鳥海のマリモは『苔』です。
阿寒湖マリモのような球形ではなくて、
ラグビーボールのような、いや、台所にあるボウルみたいな・・・
そして大きい。
数メートルにもなる」

どんなイメージが浮かびますか?


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「鳥海マリモ」があるのは、
中島台の中にある獅子ヶ鼻湿原です。
標高500~550mの斜面に約26haの広さをもつ湿原です。
湧水ポイントは7ヶ所あるそうですが、
その中で最大の「出つぼ(別名:熊の水飲み場)」が上の写真で、
左下の緑の影から湧き出ています。
写真の左側は急な坂で、
鳥海山が噴火したときの溶岩がここで止まったのだそうです。
溶岩を覆う土の厚さは僅かで、
生えている木は岩の隙間に根を伸ばしているとのことです。


2IMGP2878.jpg

湧きだした豊富な水は滝を作り、
飛沫を上げて流れます。
湧水の水温は7.2~7.3℃と非常に低く、
またPhは4.4~4.6とかなり酸性が強いそうです。


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林の中に広がり、
湿原を作っています。


4IMGP2888.jpg

これが鳥海マリモだというのです。
見た目には、
川底の丸い石に苔がついているみたいですが、
実際は、
扁平な球形をした苔の塊で、
水の流れにプカプカしていました。

レンズに偏光フィルターを付けると
水中もうまく撮れるとのことでしたが、
この山の中へ来てから、
そんなことをいわれても・・・

最近は落ち葉が積もって見えにくくなっているそうです。
それで落ち葉を掬い上げたいのですが、
役所が許可しないので、
どうにもならないという話でした。


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この写真の上半分が全部マリモです。
一つにつながっていて、
全体が水流に身を任せてゆらゆらと揺れていました。
説明では、
「阿寒湖のマリモは中空ですが、
鳥海マリモは中も詰まっていて、茶色です」
とのことでしたから、
茶色いのもコケなのです。


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コケは何種類かあるようで、
これは浅い水底に広がっているコケです。



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